
本書タイトルは幾分釣りの要素はありますが、強ち間違ってはいない印象を受けた。
最近急激に部下が増え、マネジメントの方法をおさらいしている私だが、本書はかなり使えそうだ。
そもそも人を動かすほど難しく、ダイナミックなことはない。部下を持つようになって10年以上の経験を持つ私だが、今だこれといったノウハウがない。
敢えて言うなら、「人に合わせて変えていくしか道はない」といったところだ。
そんな発展途上な私と、同じ境遇にある上司の皆さんのために、本書が勧めるマネジメント10箇条をここにメモしておきたい。
1.適性を見分ける
採用時には、自社(各部署)がほしい人はどんな人間なのか、明確にして臨む。100点の会社がないように、100点の社員もいない。「我慢できること」と「どうしても譲れないこと」を判別したうえで採用する。
2.動機づけをする
会社のためでなく「自分のために働く」という意識を持つよう、誘導する。これは、人は自分にメリットがなければ行動しないからだが、能力を身につけさせることが、部下への最大への愛情であり、結果として会社のためにもなる。
3.自分の目標を設定させる
職務経歴の積み方を設定させる。明確に目で見える図「キャリアの階段」を使う(視覚化することでわかりやすく、記憶に残りやすい)。
4.行動を考えさせる
いつまでにどうしたら、その目標を達成できるか―――自分で書き込ませる、自分で考えさせる(自分で決めることで、「させられている」と感じさせない)。
5.行動させる
自ら決断させる。ひとつずつ確実に、手に入れられるように行動を応援する。ただし、人の能力にはばらつきがあるので、すぐに結果を求めない。目標を達成するために、常に行動しているかに注目する。行動していることをほめ、行動していないことを注意する。
6.定期的に見直しをさせる
いくら行動しても目標が達成できないときは、行動を変えさせる。それでも無理なときは目標を変更させる。大切なのは、今の仕事を遂行できるようになることが、最大のキャリアになっていくということを自覚させること。
7.仕事の実績(職務経歴)が財産、信用になると教え続ける
職務経歴書は、自分の実績の証明となる。年齢が上がるほどに何をしてきた人か、何ができる人かが重要視される。人から信用されるような職務経歴書をいかに作れるかが重要だ。信用力のない人に仕事を依頼することはない。今の仕事で結果を出すことで、次の新たな仕事を手に入れることができる。
8.継続できるよう、声をかけ続ける
達成できなくても、行動すれば「がんばっているね」と声をかける。言葉ではなく、行動を見る。たとえどんなに小さな成長でも気づけば、声をかける。常に見ている、気にかけていると感じさせる。「気にかけている」は、最高の愛情表現となる。人はひとりでは、なかなか頑張り続けることは難しい。
9.自分で自分の達成の喜びを感じさせる
どんな小さな達成でも、「自分で自分をほめる」ように教える。人からほめられるのを待つのではなく、自分で自分をほめることの重要性を理解させる。自分の感情をコントロールする力を身につけさせる。他人からの評価ばかり気にしていては、自分の人生を生きることはできないからだ。
10.必要な人間だと感じさせる
自分が会社の役に立っていると感じることで、自分の存在価値も感じることができる。極論だが、人は、自分が働きたいと思えばタダでも働くということを忘れてはならない。「お金を払っているから働け」だけでは人は去っていく。自分の仕事の意味づけを、自分自身でどのように理解するかが大切になってくる。
部下という立場にいた頃、「上司のこんなところが嫌だ」「自分は絶対こんな上司にはならない」と心に固く誓っていたものだが、いざ同じ立場になると、人間としての脆さがむき出しにされる。そして振り返ってみると、かつての上司と同じような行動を取っているものだ。
ここに挙げた10箇条は、部下の目線に立って考えれば大きくうなずき納得させられるものばかり。もし、自分の上司がこれらを実行しているような人ならば、尊敬に値するのは間違いないだろう。
今一度、上司として部下にどう接していかなければならないのか、深く考えさせられる一冊だった。
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社員を働かせてはいけない (ベスト新書) 蛭田 敬子 ベストセラーズ 2008-02-09 by G-Tools |
2010年7月28日
具太郎
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いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。